熱伝導とは
熱伝導とは、物質内あるいは物質間を熱が移動していく現象をいいます。
ある物質が熱をもっている場合、その熱は、本質的にはその物質を構成している分子の運動によって発生していると考えることが出来ます。そして、この分子が移動あるいは、隣接する分子と衝突することによって、熱は移動していきます。
一般的に、熱は温度の高い方から低い方へ移動していくと言われますが、この場合は、より高い運動エネルギーをもった分子が、隣接する運動エネルギーの低い分子と衝突することで、衝突した側のエネルギーがされた側へ移ることで、結果的に、分子の運動エネルギーが移動することになります。
熱伝導率
物体自身の移動を伴わずに熱がその物体中を伝わる場合に、材料内を流れる熱量Qは次の式で表されます。
Q= λ・(ΔT/l)・S・t
Q:通過熱量(Kcal)、λ:熱伝導率(Kcal / mhr℃)、ΔT:材料両端の温度差(℃)、l:材料厚さ(m)、S:材料面積(m2)、t:時間(hr)
ここで、λは各物質固有の定数で熱伝導率と呼ばれ、その物質の熱の通し安さを表します。
熱伝導率の単位としては、最近はW / mKを使う場合もあります。
上節の説明のように、熱伝導は分子の移動あるいは衝突によって起こるため、熱の伝わりやすさ(熱伝導率)は、物質の種類やその状態によって決定されます。
(1)物質による差
一般的に、金属は非金属に比べて、より高い熱伝導率を示します。
これは、金属には自由電子が存在するため、これが媒体となって容易に分子の持つエネルギーが周囲の分子へと伝達されていくためと考えられています。
また、金属の熱伝導率は温度上昇に従って減少していくのに対して、非金属のそれは、温度上昇とともに増大します。
(2)状態による差
一般的に、固体より液体、液体より気体が低い熱伝導率を示します。
これは、固体から液体、気体になるにしたがい、分子の密度が大きく減少することから、分子同士が衝突する確率(つまり熱をつたえる機会)が大きく減少するためと考えられます。
液体の熱伝導率は一部例外を除き、温度上昇とともに減少します |